みどうの杜は平成9(1997)年9月17日に開設されました。
「みどうの杜」の「杜」とは、「木」と「土」を組み合わせた漢字です。この東秩父村という土地に根を生やし、大きく育ち、地域の皆様が集える、そんな大樹のようになりたいと願い「みどうの杜」と命名しました。
昭和50年代、義父である9代目星麿の自宅介護を経験し仕事、生活、介護との共立の中で大変な苦労をし、「少しの時間でも介護を担ってもらえたら」と思っていたものです。医療の進歩により、「これからは人の一生が医療だけでは終わらない、『医療と福祉』の双方を兼ね備えた『在宅支援施設』が必要だ」と考えるようになりました。
時期同じくして、高齢者の社会的長期入院が課題となり、病院でもない、福祉施設でもない新たな枠組みとし、長期入院を続ける人を家庭に復帰させるための新しい施設の設立を厚生省(現:厚生労働省)が計画しました。それが老人保健施設の始まりとなり、平成元年に全国7か所の施設がモデル事業として開始されたのです。この施策に刺激を受け、私自身の医師、介護の経験から老人保健施設の設立に向け走り始めました。
東秩父村の地で江戸時代より続く医家として、小川町で宮﨑病院を運営する者として、この比企圏で設立を目指していた所、東秩父村、小川町、ときがわ町(旧都幾川村・玉川村)を始め地域の多くの皆様のご支援を受け、そしてご縁をいただき、東秩父村立中学校運動場跡地に老人保健施設みどうの杜が開設されたのです。
開設以来、老健施設の特性を理解し、老人福祉の観点から利用者の処遇に重きを置いた介護を行うとともに医療機能と福祉の充実に努めて参りました。
また、地域に立脚した施設という理念に基づき、開かれた施設運営と施設近隣市町村の保健福祉環境の向上にも力を注いで参りました。
介護老人保健施設を取り巻く環境は時代と共に大きく変化し、地域包括ケアシステムのもと、住み慣れた地域で、その人らしく最後まで生活が出来るために、『在宅復帰』と『看取り』を積極的に取り組んでおります。私どもみどうの杜が持つ機能、役割を地域の皆様のお役に立てるよう更に努めて参ります。
今後とも職員とともに、ご利用される方から「みどうの杜を利用して、本当に良かった」と心から言っていただける施設作りに努力する所存でございますので、さらなるご支援とご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
施設長 宮﨑惠子
平成9年に埼玉県比企圏最初の老人保健施設として、みどうの杜が開設され20余年、ご利用者やご家族様、多くの方々にお世話になりました。 介護保険誕生から黎明期を経て、みどうの杜は介護保険施設として皆様に認知され成長をしてきました。そのあゆみをご紹介させていただきます。 みどうの杜はこれからも皆様とともに一歩一歩、あゆんでいきます。